Java Gold参考書の紫本についてご紹介【試験勉強のお供に】
Java Goldの参考書についてのお話です。
今回ご紹介するのは『オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Gold SE11』、通称「紫本」です。試験範囲が網羅されているので、この本を教科書代わりにして勉強を進めるのが効果的かと思います。
>こちらもあわせてどうぞ
Java Goldに合格したときの勉強についておさらい
- 紫本について
- この本で勉強した感想
それではよろしくお願いします。
Java試験に関する参考書の一つで、合格を目指す多くの人が手に取るのがこの本だと思います(たぶん)。
ご紹介するのはこの本。
他には「黒本」「白本」と呼ばれるJava Gold試験対策の問題集があります。
筆者は試験勉強では紫本と黒本を使用しました。
本の構成
表にしてみました。
問題数と解説のページ数をまとめます。
章 | 内容 | 問題数 | 全体ページ数 |
---|---|---|---|
0 | はじめに | - | - |
1 | Javaクラスの基礎 | 15問 | 51ページ |
2 | アノテーション | 8問 | 33ページ |
3 | 例外処理 | 21問 | 35ページ |
4 | コレクションとジェネリクス | 15問 | 57ページ |
5 | 関数型インターフェースとラムダ式 | 11問 | 35ページ |
6 | JavaストリームAPI | 20問 | 57ページ |
7 | モジュール・システム | 11問 | 45ページ |
8 | 並列処理 | 16問 | 69ページ |
9 | 入出力(基本とNIO.2) | 23問 | 73ページ |
10 | JDBC | 13問 | 48ページ |
11 | ローカライズとフォーマット | 13問 | 39ページ |
12 | セキュアコーディング | 8問 | 41ページ |
特典 | 模擬試験1(Web) | 80問 | - |
Silverの内容と比べると難易度が格段に上がります。量も多いです。
Silverの紫本には模擬試験のページがあったのですが、当書には模擬試験のページはありません。代わりにWeb上に模擬試験の問題があるので別途挑戦してみましょう。ちなみに筆者はこの模試は受けていません。
各章について
各章の内容について、取り上げられている領域を書き出します。
0. はじめに
本書の冒頭部分です。
出題範囲や申し込み方法といったJava SE11認定資格の概要、本書の使い方、見出し、が記載されています。
Javaクラスの基礎
- final修飾子とstatic修飾子
- 列挙型
- Objectクラス
- インターフェース
- ネストクラス
アノテーション
- アノテーションの使用目的
- よく使用されるJavaアノテーション
- カスタムアノテーションの実装
- アノテーションのアノテート(注釈)
例外処理
- 例外と例外処理
- 例外クラス
- try-catch-finally
- throwsとthrow
- オーバーライド時の注意点
- try-with-resources
- アサーション
コレクションとジェネリクス
- ラッパークラスとBoxing/Unboxing
- コレクション
- List,Set,Queue,Mapの利用
- 従来型とジェネリクス型
- ジェネリクスを用いた独自クラスの定義
- オブジェクトの順序付け
- コレクションが提供する便利なメソッド
関数型インターフェースとラムダ式
- 関数型インターフェース
- ローカル変数の型推論
- ラムダ式
- メソッド参照
- 基本データ型を扱う関数型インターフェース
- 関数型インターフェースの合成
JavaストリームAPI
- ストリームAPI
- 終端操作
- 中間操作
- collect()メソッドとCollectorsクラス
モジュール・システム
- モジュール・システムの概要
- モジュール定義ファイル
- 名前付きモジュールとその他のモジュール
- カスタムランタイム・イメージの作成(jlinkコマンド)
- ServiceLoaderとモジュール・システム
- ボトムアップ移行とトップダウン移行
- モジュール定義ファイルとモジュールに関するコマンドのまとめ
並列処理
- スレッド
- スレッドの制御
- 排他制御と同期制御
- Concurrencyユーティリティーズ
- 並列コレクション
- Executorフレームワーク
- アトミック変数
- パラレルストリーム
入出力(基本とNIO.2)
- 入出力用のパッケージ
- ストリーム
- シリアライズ
- コンソール
- ストリームの書式化および解析
- ファイル操作
- ディレクトリ操作
JDBC
- JDBCを使用したデータベース接続
- SQLステートメントの実行
- ResultSetの拡張
- DataSourceを使用したデータベース接続
ローカライズとフォーマット
- ロケール
- リソースバンドル
- フォーマット
セキュアコーディング
- Javaアプリケーションで機密情報を保護
- 入力値検査とデータの無害化(IDS)
- 入出力(FIO)
- シリアライズ(SER)
- プラットフォームのセキュリティ(SEC)
- 雑則(MSC)
模擬試験1(80問)
当書の冒頭に模擬試験のURLが記載されています。
試験直前チェックシート(付録)
1~12章の範囲で覚えるべきことが8ページにまとめられています。
この付録は本から取り外すことができるので自由に持ち運ぶことも可能です。
学習難易度
筆者の感想としては、学習難易度はやや難でした。ですがJava Silverよりも勉強してて面白かったです。「Javaの勉強をしてる」という実感ができる内容でした。
基本情報技術者試験 < Java Gold <応用情報技術者試験
IPAの試験と比較するとこんな感じかなー
勉強時間
勉強時間は約100時間ほどで、期間は3カ月でした。
紫本と黒本を両方使っていたので2冊あわせた勉強時間です。
勉強方法は
1.各章の内容を読み込む(紫本)
2.章末問題を解く(紫本)
3.黒本の該当する章の問題を解く(黒本)
4.解説を読み込む(黒本)
5.全問正解するまで繰り返す(黒本)
6.総仕上げ問題を解く(黒本)
7.解説を読み込む(黒本)
8.全問正解するまで繰り返す(黒本)
この1~8を繰り返しました。
理解度の段階を表現すると
レベル1:答えを丸暗記
レベル2:解説を覚えてる
レベル3:なぜその答えになるのか説明ができる
こんなところかな。Silverでは「答えを丸暗記」でも合格できる可能性は十分にあると思いますが、Goldではレベル2くらいの状態にしておかないと合格は厳しいかなという印象です。
参考までに。
当書を使った感想
筆者の感想をまとめます。
いいね
・各章の解説が豊富なので教科書みたいに使える
・内容が幅広く濃い
・黒本で網羅できない内容を補完できる
うーん
・問題が少ない
・問題の解説が簡潔
・各章の解説ページが長いので眠くなる
まとめ
以上、Java Gold紫本についてでした。Silverと比べて内容が非常に濃いので全て読み切るのは大変ですが、試験範囲は網羅されているので手元に置いておくと良いと思います。
黒本をメインで使って紫本を補助として使うのが効果的かなと思います。そうすれば理解が深まるはず。筆者は紫本と黒本を活用して問題が「なぜその答えになるのか説明ができる」状態にしてから試験に臨みました。
この資格もSilverと同様に独学で合格可能です。ただ、合格することだけを目的にするのではなく、学んだ知識を自分で扱えるような状態にすることが大事なのかなと思っています。Silverと比較しても転職でも役立つ場面は少しはあるかなという印象です。
それではこれで終わります。