応用情報技術者試験に合格したので振り返ってみる(令和4年秋期)

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2022年秋期の応用情報技術者試験に受かりました。
3回目でようやく合格です。ということで今回はこの試験について振り返ります。

この記事の内容
  • 試験結果/前回と比較/自己採点
  • 試験対策について
  • この試験を受けるメリット
  • 使用した参考書

それではよろしくお願いします。

まずは結果から。

令和4年度秋期

結果はこちら。

午前:77.5点
午後:66.0点

ちょっと危なかったですが合格です。(やったー。)

AP_2022_result
令和4年度秋期

過去の結果

過去二回の結果です。

AP_2020_result
令和2年度秋期
AP_2021_result
令和3年度秋期

<2020年秋期>
午前:80.0点
午後:59.0点

<2021年秋期>
午前:73.75点
午後:58.0点

過去2回はどちらも午後試験で不合格でした。
(この結果ならほぼ受かってるようなものだからもう受験しなくてもいいんじゃないか。必要な知識は身に付いたからいいでしょ。といったことを考えたりもしましたが、不合格のまま終えたらスッキリしないのでもう一度受験しました。)

各回の午後問題で何を選択したか

午後問題で何を選んだのかについてです。

令和2年度秋期令和3年度秋期令和4年度秋期
問1 : 情報セキュリティ問1 : 情報セキュリティ問1 : 情報セキュリティ
問2 : 経営戦略問2 : 経営戦略問5 : ネットワーク
問6 : データベース問6 : データベース問6 : データベース
問9 : プロジェクトマネジメント問8 : 情報システム開発問7 : 組み込みシステム開発
問11 : システム監査問11 : システム監査問11 : システム監査
午後問題で何を選択したか
令和2年度秋期令和3年度秋期令和4年度秋期
得点 : 59.0点得点 : 58.0点得点 : 66.0点
不合格不合格合格
その結果

こうやって見ると、ストラテジ・マネジメント系の問題から徐々にテクニカル系の問題を選ぶようになっていったことがわかります。どうやったら午後を突破できるか試行錯誤した末に行き着いた答えです。

自己採点

自己採点結果は以下です。
午前 : 77.5点
午後 : 75.0点 ←かなり甘めに評価

IPAからは試験後に午前問題の解答が、午後問題の解答は合格発表の週(秋期試験だったら12月末)に出てきます。

午前問題は選択問題なので自己採点しやすく結果も一緒でした。

悩ましいのは午後問題です。
速報としていくつかの資格支援サイトで割と早い時期に(秋期だったら10月中とか)解答を用意してくれるのですが、公式からの発表ではないためあくまで参考程度ということで。IPAの公式の解答が出ても配点が不明なことから結局何点取れたかについてはこの時点ではわかりません。なので合格発表まではどのくらいできたのかということくらいしかわからないです。

【結果】
午前の点数にはブレがありませんでしたが、午後は自己採点より低い点数となりました。

難易度

これは筆者の感覚です。

午前試験はいつも通りかなという印象でした。あと新しめの技術に関する出題が少し増えてきたかな?と思いました。例えばAIとかIoTとかそういうやつ。

午後試験は例年より易しめだったかなという印象でした。もちろんこれはどの問題を選んだかにもよるでしょう。組み込みシステム開発は特に易しい問題に思えました。

当日の状況

当日の状況は前回とあまり変わりなかったです。
【応用情報技術者に挑む】第5回 試験を受けてきたので自己採点をしたあとに当日の状況を振り返ってみた

試験対策について

全体方針は前回と同じです。
用意した勉強期間は1カ月半です。なので8月末くらいから勉強を開始しました。
勉強時間の比率は、午前対策3:午後対策7、くらいです。

午前の勉強

午前の方針はコレです。

午前の勉強方針

基礎理論の理解は諦めてその他の分野を網羅する

理由は、基礎理論の内容をしっかり理解しようとすると時間がかかるからです。(あとはこの分野に対して勉強する意欲が湧かないから。興味が薄いのかな、たぶんそう。)

午前問題を突破するには、80問中48問以上正解する必要があります。この分野で出題されるのはせいぜい7問程度。80問中の7問を正解するための勉強は捨てて残りの72問を取るための勉強をした方が効果的だと判断しました。ということで基礎理論の分野に関しては深追いせず、2進数などの本当に基礎の部分だけ押さえておくようにしました。

とはいえ、基礎理論の分野はやはり大事なので試験関係なしに学んでおく必要があると思っています。(今後どこかで勉強する機会を作らないと。)

勉強内容

勉強方法は1つだけ。
過去問題をひたすら解く。何度も解く。
午前問題では過去の試験の問題が結構そのまま出題されているので(体感では5割くらいは同じ問題)、なんでもいいから午前を突破したいという場合は過去問の丸暗記でも合格点を取れる可能性は高いと思います。

個人的には応用情報技術者試験ドットコムの過去問道場が使いやすかったです。アカウントを作れば勉強の記録を残せたりします。後で見返せるので便利です。

午後の勉強

午後の方針はコレです。

午後の勉強方針

セキュリティ・データベース・システム監査で確実に点数を取り、残り2分野でそこそこの点数を取る

午後試験突破のためにいろいろ考えた

試験対策として考えていたことです。

過去の勉強を振り返って気づいたことがありました。
それはセキュリティ・データベース・システム監査の3分野は比較的安定した正答率だったということです。

加えてこの3分野は、割と短い時間で解けていた(平均25分未満)ので、セキュリティは必須選択、データベースとシステム監査は必ず選択する分野としました。

午後試験の関門は時間が足りなくなることだと考えていたので、残りの2分野は時間をかけずに解けるもの、具体的には過去問を解いて平均で30分以上かからない分野にしようと決めました。

正答率の高さで考えると経営戦略、プロジェクトマネジメント、プログラミングは候補に挙がる分野でしたが時間にムラがある。20分で終わることもあれば40分以上かかることもある。もし当日の午後に必ず選択する3分野で時間の余裕が作れなかったら、残りの2分野も30分以内で解く必要がある。1つに40分以上かけていては時間が足りない。それはちょっと危険なので、これらの分野は極力選ばないことにしました。相性は悪くないと思うのですがこの類の問題を見るとじっくり考えてしまう傾向にあり(個人的に面白いと思う分野なので)、上手くハマれば短い時間で終わるけれど、ダメな時はとても時間がかかる。なのであまり時間をかけられないこの試験では避けるのが無難かなと考えました。

すると残りは、システムアーキテクト、ネットワーク、組み込みシステム開発、情報システム開発、サービスマネジメントのどれかになります。ここから2つ選ぶ必要がある。システムアーキテクトは筆者の場合、時間がかかって正答率も低いので対象外としました。

あとは、そういえばネットワークってセキュリティと被ってる部分多いから解けるのでは、とふと思いました。これまでは避けていた分野でしたが過去問を解いてみると、時間もかからない上に正答率も高いことがわかりました。内容もスッと頭に入る。時間もだいたい25分くらい。ということで4つ目の選択問題はネットワークにしました。

残りの1つは組み込みシステム開発、情報システム開発、サービスマネジメントの中から当日の問題を見て決めることにしました。どれを選んでも結果は似たり寄ったりだったので。

これで選択する問題をほぼ固めることができました。

勉強内容

まずは得点源となり得るセキュリティとデータベースに対する理解を深めるためにセキュリティの基礎とデータベースの基礎の本を読みました。一度基礎をおさらいしておこうかなという感じです。

読み終えたらあとは過去問を解くだけです。
午前問題の内容が理解できていれば何かを新しく学び直す意味はあまりない、と前回の試験を受けて思いました。あとは、問題とどう向き合うか、どう解いていけば正答率を上げつつ早い時間で終わらせることができるか、について自分のやり方を見つけることが大事かなと考えてました。問題に慣れること、実はこれが一番大事かもしれません。

勉強の流れは以下です。

  1. 過去問題を解く
  2. 採点する
  3. 解説を読んで解き方を学ぶ
  4. わからなかった箇所について調べる(WEBや本を使って)
  5. 不明点がなくなったらOK

あとはこれを繰り返すだけです。
量ですが、セキュリティ・データベース・ネットワーク・システム監査に関しては5年分くらいの問題は解きました。他の選択する可能性のある分野については2年分くらい解きました。

この試験を受けるメリット

メリットを挙げてみます。

高度情報処理技術者の試験が一部免除になる

応用情報に合格してから2年間は高度試験の午前Ⅰ試験が免除されます。この午前Ⅰ試験が免除されるだけでもかなり嬉しい特典だそうです。応用情報試験に受かったら高度試験にも挑戦してみましょう。

【参考】
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:高度試験等の一部(午前Ⅰ試験)免除制度

公務員採用等で有利に働く場合がある

例えば警視庁であれば、巡査部長の階級で採用される条件になってたりします。幹部です。
興味があればぜひ調べてみてください。

就職・転職時のアピール材料になる

IT系の求人が増えて選択肢が広がります。
ただし、ちょっぴり加点されるかなくらいの効力だと思っておくといいかもです。

面接だと応用情報技術者の資格持ってます!と言っても、アピールとしてはちょっと弱いのかなという印象があります。さらに頑張って1つ上のレベルの高度情報処理技術者の試験に合格していれば十分アピール材料になると思ってます。(実体験がないので実のところわからない)

ITに関する幅広い知識を身に付けることができる

個人的にはこれが一番のメリットだと思ってます。これだけ広い範囲の内容をまとめて勉強できる機会ってそうはないので貴重ですよ。(私はそう思う。)

ざっと挙げました。他にもありそうですがこの辺で。

使用した参考書

今回使った参考書を紹介します。全部で8冊です。
(もともと持っていた本を再利用したりしたので冊数多めです。)

図解まるわかり データベースのしくみ

試験のために買った本ではないですが、データベースの基本のおさらいということで読み直しました。

イラスト図解式 この一冊で全部わかるセキュリティの基本

これも試験のために買った本ではないですが、セキュリティの基本のおさらいということで読み直しました。

イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本

これも試験のために買った本ではないですが、セキュリティとネットワークの勉強になるんじゃないかと思い読んでみました。

ネットワークがよくわかる教科書

これも試験のために買った本ではないですが、ネットワークについて学べると思い読んでみました。基礎に加えネットワーク関連の細かいところも書かれていました。(ただ、あまり頭に入ってこなかった。)

応用情報技術者 合格教本 (情報処理技術者試験)

試験対策のために買いました。教本とあるように、応用情報技術者試験の教科書のようなものでした。個人的にこの本は読みやすかったので気に入っています。各分野ごとで知っておくべき内容の要点がまとめられていてわかりやすかったです。

教科書として使う参考書はこの本か後述するキタミ式の本のどちらかがあればいいんじゃないかなと思います。
文字を読んで学びたい人はこの本、イラストで学びたい人はキタミ式の本を、といった感じでお好きな方を選べば良いかと。

筆者はこの合格教本をよく読んでいました。

キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者

以前買ったものを使い回しました。あまり使ってません。
イラストで解説されているので、よくわからない項目に関してイメージを掴むにはもってこいの参考書だと思います。「へえー、こういうことなんだ」って思います。

応用情報技術者 午後問題の重点対策

これも以前買ったものを使い回しました。この問題集は厳選された過去問が各分野でそれぞれ5問程度用意されています。そしてこの本は解説も充実しているので、問題を解いて終わりではなく、どうやって答えを導く出すのかといった解答のコツもあわせて学ぶことができます。この問題集のおかげで試験のコツが掴めた気がします。

応用情報技術者 試験によくでる問題集【午後】 (情報処理技術者試験)

これは今回新しく買いました。本の構成は「午後問題の重点対策」と似ています。これも良い問題集だと思います。が、どちらも過去問を取り扱っているので仕方ないですが、被っている問題があったりしました。

まとめ

以上、応用情報技術者試験に受かったので振り返ってみた、でした。

まずは受かって良かった。2回も落ちると3回目のときはやる気が相当落ちますね。勉強する気力が全然湧かなくて大変でした(主に午前の勉強)。感想はこのくらいにしておきます。

試験を受けてわかったことは、2つあります。
一つは独学でも合格できるということです。自分でしっかり勉強していれば十分受かります。

もう一つは午後問題の対策をすることが大切ということです。試験に受かるためにはこのことを意識しておくと良いと思います。
午後は過去問を丸暗記しても大して意味はないです。大事なのは問題とどう向き合うかだと思います。文章をどうやって読み進めていくと効率が良いか、解答のコツはなにか、といった自分のやり方を確立しておけば、どんな問題が出ても対応できるようになるはずです。(文章をちゃんと読めば意外と解けたりします。一部で国語の問題だと言われたりする所以はそういったところからきているのかもしれません。)

午前問題は過去問を反復して解けば自然と必要な知識が身についていくのでそれで良いと思います。

あとは、この試験勉強で学んだことはちゃんと自分のものにしておきたいですね。

それではこれで終わります。

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