自分でメモリ増設をしてノートパソコンの性能を改善するやり方を紹介【VAIO Fit 15E mk2】
今回は「ノートpcのメモリ増設のやり方」についてです。
パソコンにはメモリを設置するためのスロットが2つ用意してあることが多く、pc購入時には大体が1スロットが空き状態になっています。この空きスロットにメモリを新たに設置すればお使いのパソコンの性能が上がる可能性があります。
数年前に購入したノートパソコンがあるのですが、近ごろそのパソコンを使うと動きが重く気になるレベルでした。それを改善すべく、メモリを増設することにしました。
ここで使っているパソコンは「VAIO Fit 15E mk2」という2015年に発売されたものです。
- そもそもメモリってなに
- ノートPCが遅いと感じる場面
- 実際のパソコンのメモリ増設のやり方
- 増設後の効果と感想
本題に入る前に、「そもそもメモリってなに」の部分について調べてみました。特に興味ない場合はここは飛ばしてください。
メモリは英語にすると"memory"で、記憶(容量)という意味合いを持っています。
ここでは要点を列挙していこうかと思います。
メモリは主記憶装置とも呼ばれる
メモリは主記憶装置と呼ばれたりもします。他にはメインメモリなどと言うこともあるようです。メインのメモリで主記憶といったところでしょうか。
メモリの役割
図1のようにメモリはCPUと補助記憶装置(HDDなど)の中間に位置して処理のやり取りをしています。CPUで処理した/するデータをいったん置いておく部分がメモリです。ここでデータを一時的に保存しています。CPU - 補助記憶装置間の仲介者のようなことをしています。
処理速度を改善するためにメモリはCPUと補助記憶装置の間にいます。
CPUの処理速度はとても速く多くのデータ処理ができますが、補助記憶装置はCPUと同じ速さでデータのやり取りはできません。そのためCPUと補助記憶装置でデータのやり取りをしようとすると、両者には処理速度に大きな違いがあるので1つの処理に対する待ち時間が増えて"パソコンの動きが遅い"といったことにつながります。
そういった問題を改善するのがメモリです。 CPUの処理の速さに付いていけるメモリが CPUと補助記憶装置の処理速度の差を吸収することによって全体の処理速度向上させています。
CPUとの違いは
CPUというのは演算などいろいろと処理を行っている部分です。ここで処理したデータを受け取ったりCPUの処理で必要なデータを保持している場所がメモリです。
メモリとCPUの関係について例えるなら
例として
CPUは頭脳(作業者)でメモリは机の広さ(領域)
といった表現がよく使われているようです。
筆者の解釈で"勉強をするとき"を例にして解説します。
勉強時の効率の良さで考えます。
勉強をするときは、
何らかの情報(参考書、 問題集 か)が必要になります。
書き留めるためのもの(紙、ペンとか)も必要です。
勉強している人は参考書や問題集などから情報を得て必要なことを紙にメモをする、勉強に使っているものはすべて机に置いている、とします。
※「 勉強している人 」がCPU、 「参考書や問題集、メモなどを置いている場所」がメモリだと捉えてもらえれば。
この場面で起こり得る状況をCPUとメモリの関係を紐づけて挙げると
① 一緒に読みたい参考書が3冊あるけど1冊しか開けないような机を使っている場合(メモリ容量が小さい)は、参考書1冊を開いては閉じまた別の参考書を開いては閉じ・・といった状況に。⇒参考書を開き直す分だけ余計な時間が増える(作業効率の低下)
② 一緒に読みたい参考書3冊すべて開ける大きさの机を使っている場合 (十分なメモリ容量がある) は、①のような"参考書1冊を開いては閉じ・・ "といった状況にならない。⇒効率よく勉強ができる (作業効率の向上)
以上、例として挙げました。
ノートPCが遅いと感じる場面
まずは使用機種について。使っていたのは2015年に発売されたSONYの「VAIO Fit 15E mk2」というモデルです。
- CPU:Celeron 2957U
- メモリ:4GB(PC3L-12800)
このパソコンでは主にiTunesを使っています。
もともと性能が良いものではなかったのですが、近ごろは特に操作時の重さが気になっていました。クリック⇒2~3分待ち⇒表示みたいな状態です。オンラインゲームを起動したときはこのもっさり感が顕著になってきます。
- CPUの性能
- メモリ
- GPUの性能
- ネット回線
- SSDの空きが少ない
- etc....
このように動きが遅い原因になっていそうな要素は色々ありそうです。自分でパーツ交換をするとして、メモリ増設が一番簡単そうだったので実施することにしました。
「メモリとは?」のところで紹介した例だと、「机を大きくして作業効率を上げる」という部分です。
実際のパソコンのメモリ増設のやり方
ここからが本題です。
今回は「PC3L-12800 DDR3L 1600 8GB 1.35V (低電圧)」を新たに取り付けています。
メモリ増設の前後比較
- 増設前:メモリ4GB
- 増設後:メモリ12GB
増設前は1スロットのみ使用している状態で4GBのメモリが取り付けられています。増設後は空きスロットに8GBのメモリが設置されるので合計で12GBになります。
今回の増設作業で使うメモリはこちら
このメモリを使います。
増設前のメモリ容量を確認
メモリ増設前の状態を確認です。
何も起動していない状態(裏で動いているものは除く)
こちらはタスクマネージャーで確認したものです。4GBと表示されています。
こちらは設定で確認したものです。「実績RAM」という部分がメモリにあたります。こちらでも4GBと表示されています。
メモリ増設を実施する
メモリ交換時は「パソコンの電源を切ってから行う」ようにしてください。これは非常に重要です。最悪の場合はパソコンが壊れて使えなくなります。
メモリ増設を進めていきます。そこまで難しい作業ではありませんでした。
- パソコン裏面のカバーを取り外す
- 空きスロットにメモリを設置
- 外したカバーをもとに戻す
- パソコンの電源を付ける
メモリ増設の手順はこれだけです。
パソコン裏面のカバーを取り外す
まずはパソコン本体裏面のカバーを取り外します。ネジで固定されていると思うのでドライバーは必須です。
空きスロットにメモリを設置
カバーを外すとメモリの設置部分が出てきます。このPCはメモリのスロットが2つあるタイプのものだったので追加のメモリを空きスロットに設置します。※緑っぽい板がメモリです。
コの字型の白いところに追加のメモリを設置します。設置方法にはちょっとコツが要ります。単三・単四電池みたいに力をあまり入れずに設置できるのかなと思っていましたが、全然違いました。それなりに力を入れないと設置できなかったです。
- 空きスロットにメモリを斜め上からぶっ差す
- メモリをそのまま下に押していく
- スロットにカチッとはまる
メモリを斜め上からぶっ差してからそのまま下に押していってスロットにカチッとはまった感じがすればOKです。壊れないか心配になるくらいの力を入れて設置しました。
メモリを扱うときの注意点
メモリを持つときは側面をもって両面の部分に触れないように注意です。このあたりの部品は繊細なので粗雑に扱うと静電気などの影響を受けてメモリが駄目になってしまうことがあるそうです。
外したカバーをもとに戻す
あとはカバーをもとに戻せば作業終了です。
増設後のメモリ容量を確認
ノートpcの電源をつけてメモリ増設後の状態を確認です。パソコン起動直後の状態を確認します。
こちらはタスクマネージャーで確認したものです。 12GBに表示が変わっています。追加したメモリがちゃんとPCに認識されてました。よかった。
こちらは設定で確認したものです。「実績RAM」の部分。こちらも12GBに表示が変わっています。
というわけで、メモリ増設(4GB⇒12GB)は成功です。
メモリ増設後はの効果は
メモリ増設後にiTunesを操作すると、以前のような処理のもっさり感はなくなりほとんど気にならないレベルになりました。これだけで大満足の結果です。あとはブラウザの複数起動(Edgeとchromeを同時に使う)も問題なくできるようになっていました。
まとめ
以上、「ノートpcのメモリ増設のやり方」についてでした。
今回は自分でノートPCのメモリ増設をやってみました。普段気にしていませんでしたがメモリも大事なパーツの1つなんだと実感しました。ただ、メモリを12GBに増やせたのは良かったですが、自分のPCの使用用途を考えると増やし過ぎだったかなと思いました。なので今回は8GBではなく4GBの増設で十分だった気がします。
動画編集やオンラインゲームなどでパソコンを使う場合はメモリ容量をさらに増やしても良いかと思います。
それではこれで終わります。